よくあるご質問
東海顔認証製品について、お客様からよく寄せられるご質問とその答えを公開しています。 機能や利用方法、活用方法に加えて、利用中のトラブルの解決方法などについてもご案内しています。 お問い合わせの前にぜひご参照ください。
目次
FACE01ミドルウェアの値段を教えてください
まずはサンプルアプリケーションをお試しください。お客様の目的にそうかどうか使い慣れた開発環境でご検証頂き、その上で展開する事業規模に応じてお客様とご相談のうえ決めさせて頂いております。
FACE01を試したいです。手続きや費用はかかりますか?またExampleはありますか?
費用と流れ
FACE01は最終納品させていただくまで無料で提供させて頂いております。
基本的な流れとしては
- お客様側で検証マシンにインストール
- お客様側で検証作業
- 納品プラン選定とお見積り
- 検証に合格すれば納品
という形をとらせて頂いております。サンプルアプリケーションは納品するコードと全く同じですが期限付き暗号化処理を施してあります。
サンプルアプリケーションの導入方法はこちらをご覧ください。
サンプルのご使用についてお手続きは不要です。
サンプルアプリケーションご使用中に疑問点がございましたら「よくあるご質問」または「トラブルシューティング」をご覧ください。解決しない場合はお問い合わせフォームからご連絡下さい。
Example集
「Step-by-step」をご参照ください。最新版のExampleをご利用になれます。
資料をください
現在(2023年8月23日)カタログや配布できる形での資料は作成しておりません。
こちらで常に新しい情報を更新しておりますのでご覧いただけますと幸いです。
マスクを着けた顔でも着けていない時と同等の認識率になりますか
いいえ。マスクで顔の半分以上が隠れているためその分の情報は欠落していますのでその分の認証率は落ちます。詳しいデータはありませんが NEC から興味深いサービスが販売開始されるようです。
これまで世界の商用ソフトウェアでも概ね 90% の認証率でした。FACE01 シリーズもその範疇に収まります。NIST からレポートが出ています ( 2020年7月27日 ) 。「 NIST Launches Studies into Masks’ Effect on Face Recognition Software ( NISTが顔認識ソフトウェアに対するマスクの効果に関する研究を開始 ) 」では副題として「 Algorithms created before the pandemic generally perform less accurately with digitally masked faces. ( パンデミックが発生する前に作成されたアルゴリズムは、一般にデジタルマスクされた顔では精度が低下 ) 」とあります。これは世界中の顔認証アルゴリズムが抱えている問題を解説しています。論文はこちらからご参照ください。
中国製のコード・データを使用していますか?
現在(2020年9月24日)では中国とアメリカとの軋轢が大きくなり監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(ハイクビジョン)と浙江大華技術(ダーファ・テクノロジー)の排除が進んでいます。日本も対岸の火事ではなく調達戦略に影響を受けるかもしれません。中国由来の顔認証技術にはリスクがあるで詳細を解説いたしました。今現在生体認証にこれらの会社の技術導入をした製品は多く存在します。これら製品は世界の状況次第で突然使用を停止させられるリスクがあります。
結論から申し上げると FACE01 シリーズ全てに於いて中国製のデータセットや技術などを使用しておりません。
Jetson nanoで動きますか
Nvidia jetson
にてdlib
が動作しないをご覧ください。
SD カードでの運用は耐用時間に響きますので SSD にボリュームを作ると良いと思います。こちらのサイトをご参照ください。
Raspberry Piで動きますか?
検証しておりません。
Raspberry PiはNvidia GPUを使用できないため高速な運用(リアルタイム表示など)が難しい側面があります。その場合ワンショット運用をお勧めします。
Dockerイメージファイルの配布をしていますか?
- Docker Hubで配布しています
- 導入方法はこちらの公式ページをご参照ください。
顔認証エンジンの検証について
顔認証を行うハードウェアとソフトウェアの両方を製造・提供する企業様と異なり、東海顔認証では顔認証エンジンのみをご提供しております。マイクロサービスのご提供、というと聞こえはいいですが画像解析ソフトウェアはハードウェアの制約を強く受けるという問題があります。
エクセルの入力データを加工するアプリケーションがあるとします。この時入力する【パソコンの種類】によってエクセルのデータが異なってできてしまう…なんていうことは起こりません。当たり前ですがどんなパソコンで入力してもデータに違いができてしまうなんてことはありません。
ところが画像解析ソフトウェアの場合、使用したカメラ(レンズ)が入力データを作り出します。カメラはその種類によって様々な異なる入力データを作り出してしまうため、画像解析ソフトウェアの質がどうあれ、出力されるデータも異なったものになってしまいます。画像解析ソフトウェアを使う時、必ずこの制約が生まれてきます。
さて FACE01 シリーズを用いている場合、顔距離 ( Face Distance ) を多人数で測定したとき、本人でない場合と本人である場合で近い数値が出てしまい許容値 ( tolerance ) を決めづらい場合があります。
この場合の原因が顔認証エンジンにあると考えがちですがそうではありません。例えば著名人の 1750 枚の顔画像ファイルに対して鏡像ファイルを用意し検証した結果、顔距離 ( Face Distance ) は 0.25 付近でした。鏡像ファイルとは元ファイルを左右逆転した画像ファイルで機械学習の際によく用いられます。
先述の問題が起こったときに検証用画像として鏡像ファイルを使用したり、同じカメラで 2 枚撮った写真を用いるとやはり顔距離は 0.25 付近になり特に問題は起こりません。
同一人物だと予め分かっているのに顔距離が大きく出てしまう場合は認証エンジンの精度ではなくそれ以外の問題があるということを表しています。太字の「それ以外の問題」についてですが、考えられる要因が多いので問題の切り分けはシンプルではありません。
顔認証エンジンは入力されたデータ同士をピクセル単位で比較しているだけですので、同一人物と予め分かっている状態で顔距離が離れているということは入力されたデータ同士が「それ以外の問題」に影響を受けたためその分だけ Face Distance 値が大きくなっている、ということです。「それ以外の問題」を考えるときはレンズについての深い専門知識が必要です。
よくカタログの脚注に小さい文字で「理想的な光源下において」と書いてあるのは「それ以外の問題」が大きな問題になることがあるからです。この問題を避ける最もシンプルで単純な方法は
- 登録用顔画像を撮影するカメラと認証する用のカメラを全く同一にする
(カメラから顔への距離も光源も全て同一にするということ) - 検証時、上記カメラ撮影は現場で行う
です。
先の著名人の写真を使った検証では鏡像ファイルを用いました。
鏡像ファイルはあらゆる「その他の問題」を考える必要がありません。認証エンジンの正確性を検証する場合うってつけなのです。
また FACE01 GRAPHICS では動画内から顔を切り出しそれを登録顔画像として使っています。この場合も「その他の問題」を考える必要がなく純粋に顔認証エンジンの精度検証に優れています。
制約上どうしてもカメラを同一にできない場合はどうしたらいいでしょうか。その場合、「その他の問題」で一番影響が大きい歪曲収差を補正する方法があります。これについては
でコード付きで紹介しているのでご参考にしてください。本来はプリセット画像と撮影像の両方にキャリブレーションが施されていることが前提ではありますが「現場」では諸般の事情で叶わないこともあります。その様な場合に擬似的ですがレンズ歪曲収差のエミュレートをすることが出来ます。ユーティリティとして実装予定です。
さて、ハードウェアの製造から顔認証エンジンまで一企業内で完結してご提供できる場合、この様な問題は起こりません。入力データに影響が出るカメラ(レンズ)を同一に出来るからです。
これはポリシーの問題になりますが同一人物でも顔距離が大きくなってしまう問題が出た場合、特別な許容値 ( 0.6 など ) を予め決めておき認証対象の顔が許容値を超えない場合に於いてはパスワード入力を促し、パスワードが合っていればその顔画像を既知の顔として追加登録する方法もあります。
詳しい認証率の検証についてはこちらをごらんください。
「本人拒否率(本人棄却率)と他人受入率、等価エラー率の測定」
WSL2 上で動きますか
検証が終了しました。詳細はこちらでご紹介させて頂いております。
Windows 10 の WSL2 にて Ubuntu 20.04 を稼働、更に環境設定をして FACE01 の動作を確認しました。
FACE01 シリーズは Windows 10 に対応しておりますので WSL2 で動作せなくとも問題はありません。しかしながらホスト OS を汚さないという意味では価値があります。また VirtualBox の様な処理が重くなることも軽微です。