USBメモリによるFACE01 GRAPHICSのサンプルお試し
こちらのサービス提供は終了致しました。(2021年8月27日)
タイトルはUSBメモリスティックですが出来れば内蔵あるいは外付けSSDをお勧めします。あらゆる点でストレス度が違います。ここではUSBメモリスティックでも最低限可能であることを表現しました。以下USBメモリスティックと記述してあるところはお手持ちのストレージに適宜お読み替え下さい。
Xubuntu + FACE01 GRAPHICSからダウンロード出来ます。
東海顔認証ではお手軽にサンプルアプリケーションをお試しいただくためにこれまで様々な方法をご提供してきました。
今回制作したのはUSBメモリスティックをさすだけで実行環境とサンプルアプリケーションの両方をお試しできる環境です。USBメモリにはUbuntuがインストールしてあります。紛失の可能性を考えてwindowsはご用意しておりません。
なお使用するPCはBIOSを変更してUSBメモリから起動するように設定する必要があります。
このUSBメモリスティックはいわゆる「ライブUSB」ではありません。ライブUSBはOSそのものをお試ししたりそこからOSインストールが出来るようにするためのもので、セキュリティ上USBメモリスティックに書き込みが出来ないようになっています。これを回避する方法としてUNetbootinの様なソフトウェアを使って書き込み可能にする方法もありますが、ジャーナリングファイルシステムではなかったり書き込み制限が4GB未満であることから今回は採用していません。USBメモリスティックそのものに直にOSがインストールされていますので通常のハードディスクインストールと変わりなく使用することが可能になっています。
動作する様子
USBメモリスティックからOSを立ち上げるとFACE01 GRAPHICSが自動起動します。
SETTING MANAGERウィンドウの「FACE01起動」ボタンを押すだけです。簡単です。
FACE01 GRAPHICSが動作する事をご確認できた後は、SETTING MANAGERのオプション変数を確認していってみて下さい。
USBメモリスティックの内容
USBメモリスティックの中身は以下のようになっています
- OS
- Xubuntu 20.04 LTS
- 起動直後にopen.shを自動的に起動する
- Xubuntu 20.04 LTS
- プログラム
- open.sh
- xfce4-terminalを起動させ、terminal内からSETTING MANAGERを立ち上げる
- SETTING MANAGER
- FACE01 GRAPHICSのオプション変数を設定して起動する
- FACE01 GRAPHICS
- open.sh
open.shは以下のような内容になっています
#!/usr/bin/sh
xfce4-terminal \
--working-directory='/home/usb/デスクトップ/FACE01GRAPHICS120/' \
--command='/usr/bin/python3 setting_and_startup_FACE01GRAPHICS.py'
USBメモリスティックからOSを起動するメリットとデメリット
メリット
- 実行環境を一切用意する必要がない
- WSLもDockerもインストールしなくて良い
- PythonもCMakeもインストールしなくて良い
- 使用端末の実行環境を汚さない
- お試しが終わってUSBを抜いたらいつもの端末にもどる
デメリット
- USBメモリスティックを選択した場合、処理速度が遅い
- HDDやSSDに直インストールしたものに比べ所詮USBメモリスティックなので、読み込み速度が遅い
- 外付けSSDなどにした場合は処理速度に問題はありません。
- BIOSを変更する必要がある
- ブートシーケンス変更(ブートの順番を変える)だけではありますがBIOSを触ったことのない方には敷居が高い事と、そもそも業務用PCの制限によってBIOS変更が禁止されている場合はこの選択肢を選べない
- 返却する必要がある
- USBメモリスティックにOSと実行環境を用意するのはかなりの手間なのでよろしくお願いいたします
- ダウンロードする場合には返却の必要はありません
1.の「遅い」について。USB外付けSSDとUSBメモリスティックの読み込み速度になぜ雲泥の差があるかというとコントローラの出来が違うからです。同じUSB3.1接続であってもUSBメモリスティックはその上限値まで速度を出すことが出来ません。最近は外付けUSB接続のSSDも安くなり3,000円をきる製品も出てきました。容量もUSBメモリスティックより大きいので今後は積極的にUSBメモリスティックを購入する必要性はなくなっていきそうです。
2.の「BIOS変更」について。今回唯一の障壁かもしれません。FACE01 IMAGERではDocker版を出しておりますが、Docker環境を用意することが障壁でした。これらは開発会社様それぞれで社内環境が異なるので選択肢自体を増やすことが目的でもあります。
UEFIの場合、レガシーBIOSに切り替えた後にブート順序を変える必要がある製品もあります。最初は単純にブート順序を変えてみて、駄目だった場合はレガシーBIOSに切り替えてください。USBメモリスティックを外付けストレージと認識させる必要がある場合もあります。
3.の「返却」について。ダウンロードして頂くのが返却の必要性もないのでお勧めではあります。ただしdd(あるいはdd for windows)などで外付けストレージにコピーする手間はかかります。郵送で送って受け取って現状のまま返却…という手間の方が大きいと思いますがこれも開発会社様によって異なるところかもしれません。
まとめ
前回のコラムの最後では「PyInstallerやpy2exe」を検討…と書きましたが期限付き暗号化と相性が悪いのかなかなかうまく行きません。そこで順番を変更して「まるごと環境」をご用意致しました。この他の候補としてレガシーな仮想環境のVirtualBoxなども検討しています。
最後までお読み頂きありがとうございました。